NPO法人 AlonAlon 理事長
那部智史さんと

皆様、ご機嫌よう。
私が何故、農福連携の胡蝶蘭栽培に興味を持つようになったのかを、お伝えいたします。
私の父は、横浜市で段ボール会社の経営をしていました。
私が、中学生の頃、父の会社に行くと高齢の女性が、「いつもお世話になります。お世話になります。」と謙虚な物ごしで、父に頭を下げられている光景をよく目にしました。
父に、その女性は、何をしに来られているのか聞いてみると、優しい眼差しで、「あの方のお孫さんが、うちの会社で働いてくれているのだよ。」という返事でした。
それでも、何故、頻繁にご挨拶に来られるか、とても疑問でした。
実は、そのお孫さんは障がいの特性を持っていて、働く会社がありませんでしたが、ご縁があって父のもとで働いてもらっていたのでした。
父としては当たり前の事をしたのですが、当たり前の事が、簡単にできないのが現実である事を、この出来事で学びました。40数年前の話しです。
父は他界しましたが、障がい特性をお持ちの方々のお役に立ちたい、という思いは父から受け継いだのだと思います。
このような思いの中で、私たちは、障がいの特性をお持ちの方々に、蘭栽培の技術を身につけていただき、胡蝶蘭職人として、精魂込めた胡蝶蘭の栽培をしていただいています。
全国に、障がい特性を持った方は、約965万人(人口の7.6%)いると言われています。多くの方は、正規に仕事をする事ができていません。
就労継続支援B型の施設で働けている人でも、月に約1万5千円〜2万円という少ない工賃が現実です。
障がい特性があるから、就労できないのではなく、それぞれの特性に合った仕事であれば、社会の一員として、十分に仕事をする事ができると思っています。そして、見合った収入を確保することができるのです。
リエゾンは、障がいのある人もない人も、社会で共存して働ける場をつくり、そして、障がい特性のある人が、未来を「自分らしく」生きていける場を作っていきます。
胡蝶蘭を購入いただく事が、障がい特性を持った方々の支援につながります。ぜひ支援の輪を広げてください。

ドルフィン・エイド株式会社
代表取締役 福嶋 裕美子